これからの季節、
「暖かくなってきて髪色をもっと明るくしたい!!」
「夏はすぐ髪が明るくなるから髪を地毛ぐらい暗くしたい!」
って方は多いと思います!
ちょっと前までは暗髪ブーム、最近はまたハイトーンカラーやグラデーションカラーが流行っていますが
ちょっと待って!!
安易にブリーチや黒染めをすると後々後悔することに!
どんな施術にもメリットやデメリットが存在しますが、
この二つの施術には1度やってしまうと後戻りができないデメリットが存在します!
必ず以下の点を確認してから施術に臨みましょう!
- ブリーチや黒染めをする前に確認しておきたいこと
まずはブリーチ編
- ダメージが大きく、トリートメントをいくらやってもブリーチ前の髪には戻れなくなる
カラーの中の施術で一番ダメージが大きいのがブリーチになります。通常ヘアカラーは髪の中のメラニン色素を破壊し明るくしていくのですが、ブリーチはその力が強すぎてメラニン以外の髪の構造も一緒に壊してしまいます。
ブリーチによって壊れた髪の構造は今現在存在するトリートメントでは修復することができず、また髪の毛自身はすでに死んでいる細胞のため自然に再生することはありません。
ブリーチした髪の毛はスポンジのようにスカスカになってしまうのですが、根本からブリーチしてしまうと、その髪の毛が伸びて毛先になり切ってなくなるまで、その髪の状態とおつきあいすることになります。ショートの方で2年程度、ロングの方では5年以上ブリーチのダメージとお付き合いする覚悟が必要になります。
最近ではブリーチサプリというダメージ95%カットというブリーチも出ていますが、確かにダメージは少ないのですが、僕個人の主観では4割カット程度だと思います。
ロングヘアの方が通常のブリーチを使うとクシも通らなくなるほど絡んだりするのですが、ギリギリクシが通るくらいな感じにはなります!
ただしブリーチはやはりブリーチでその後毛髪診断をすればどこからがブリーチサプリを使った髪でどこからが普通のカラーダメージなのかの境はわかってしまいます!
- ブリーチ毛がなくなるまではパーマ、縮毛矯正、ストレートパーマができない
このデメリットがブリーチをした際の一番のデメリットでまた無理にかけることでトラブルも起きやすくなるので注意が必要です。
髪のダメージは大きさに合わせて0から5の段階に分けられるのですが、ブリーチ毛に関してはほぼ無条件でダメージレベル5と一番大きなカテゴリーに分類されます。 そして一般的にパーマのお薬に耐えうる髪のダメージレベルは4までです。美容師さんによってはもしくはお客様のその後やっていきたいスタイル、普段のお手入れ法によってはダメージレベル4でもパーマは断る場合があります。今はパーマのお薬がかなり進化しているのでほぼトリートメントのような薬剤でかければダメージレベル5でもかけれないことはないのですが、仕上がりの質感はもちろんいいとは言えないですし、その後のダメージはさらにひどくなります。
基本的にヘアカラーもパーマもお薬は健康な髪の毛ほど仕上がりの状態は良くなります。ヘアカラーのツヤもパーマの弾力も縮毛矯正のサラツヤも初めてする時は感動するほどいいものですが、2回目3回目と繰り返せば繰り返すほどはじめての仕上がりの状態からは遠くなっていきます。
髪の毛が長い方にありがちなのですが数年前にブリーチをしたがもう大丈夫だろうと思ってパーマを希望したら、断られたというケースは非常に多く、僕のお客様でもよくあります。先ほど言ったように一度ブリーチしてしまうとその髪がなくなるまでブリーチ毛なのでロングの方なら5年程度はパーマの施術ができなくなるということを覚えておいてください。
また美容師も人なので毛髪診断を誤る場合があります。日頃のメンテナンスがかなりしっかりしていて髪質もよく、ブリーチの回数も1回でその後髪のトーンをずっと暗くしている方は一見ブリーチ毛だと判断がつかない場合があります。それに気づかすパーマをかけてしまった場合、見た目はキレイでもブリーチ毛には変わらず、仕上がりは最悪チリヂリで切れてしまう場合があるので非常に注意が必要です。
過去にブリーチした美容院と今通っている美容院が違い、本人もブリーチしたのが数年前のことなのでもう大丈夫だろうと美容師さんに伝えなかった時に起きる事例になります。
過去にブリーチをしたことがある際はどんなに昔でも美容師さんに1言伝えておくことでこのような失敗はなくせるので頭の片隅に入れておくと良いでしょう!
- カラーの色持ちが非常に悪くなる
ブリーチ毛はメラニン色素と一緒に髪の構造も壊してしまいます!
カラー色味や栄養分、水分を保持する力が低下するので、カラーの色持ちは極端に悪くなります。
またブリーチをやめてから普通のカラーに戻していく際、境目を一色につなげて染めるということ自体も難しいのですが、色がつながっても色の落ちるスピードが違うのですぐに境目ができブリーチの部分は明るくなってしまいます。
そして黒染め編
- 黒染めをする前にしてた明るさにできなくなる
黒染めはカラーの染料の粒が非常に細く髪の奥深くまで入り強力に定着します。そのため普通のカラー剤では脱色することが難しく、ブリーチを使って髪の細胞ごと削っていかないと明るくなりません。またブリーチを使っても奥深くの色素は残ってしまうため透明感が出ずに黒染めをする前はできてた明るさに戻すことは難しくなります!
- 赤みが出やすい
黒染めの色素は赤、青、黄色の色味が混ざってできているのですが、そのうち赤の色素は分子が小さく髪の奥深くに浸透しやすくなります。そのためその後カラーを明るくしても赤の色素は髪に残りやすく、もともと持っている日本人の赤みの髪質も手伝って、黒染め前よりも赤みが出やすくなります。
アッシュやマットの色味が出づらくなり、寒色系に染めても色が濁りやすく、透明感や柔らかさを出すのが難しくなります。
- 黒い天使の輪ができる
ケースバイケースなのですが根本が伸びている状態で根本の黒い部分に黒染めが染まってしまうと他の部分よりそこの部分が非常に明るくなりづらくなります。
そうなると数ヶ月後に全体を明るくしても根本から数センチ離れた部分だけ明るくならずに黒い輪っかのようなものができてしまいます!ブリーチでそこの部分だけ明るくするのは難しく、無理にやると黒くない部分はさらに明るくなってムラムラの状態になってしまいます。
方法は明るい部分を暗い部分の明るさに染め直してなじませる以外他なく、また明るくすればするほど、その部分は目立ち、その部分を切るまで残り続けます。つまりブリーチ毛と一緒でロングの人だと5年ほどなくなるまでにかかるわけです。
- 髪がごわつく
これは白髪染めにも当てはまるのですが、黒染めや白髪染めは分子の小さいカラーの色素が多いために髪の奥深くまで浸透し、カラーの色素で髪の密度が高くなります。
そのため、髪がごわついてキシキシすることになります、これらはダメージによるものではないのでトリートメントをして改善することはありません!
- うまく使いこなそう!
ブリーチは通常のカラーでは出せない色味が出せたり、黒染めは髪が艶っぽく見えたりとメリットも非常に大きいですがデメリットもあります。最近ではブリーチサプリのようなダメージが少ないブリーチや普通のカラー剤でも明るくしやすい黒染めなど、従来のデメリットを緩和した新しい商品も出てきています。
うまく使いこなせば新たな自分と出会える大きな可能性を秘めた施術なので、ブリーチや黒染めをする時はメリット、デメリットをしっかり理解して、信頼できる美容師さんと今後のことも一緒に考えながら施術していきましょう!